「情報と生命」再考。この授業の目的は、「情報」と「生命」との関係を、現代の社会と文化の状況を見据えつつ、根本から考え直してみることである。哲学、情報論、メディア論、現代科学、現代思想のさまざまなトピックを参照するが、知識を習得すること自体が目的ではなく、むしろそれらの知識をいかにして互いに関係づけ、私たちが生きるためにどのように活用しうるのかを探究する。
※要予約 受講生を引き続き募集しております。お申し込み方法はこちら
「情報と生命」再考。この授業の目的は、「情報」と「生命」との関係を、現代の社会と文化の状況を見据えつつ、根本から考え直してみることである。哲学、情報論、メディア論、現代科学、現代思想のさまざまなトピックを参照するが、知識を習得すること自体が目的ではなく、むしろそれらの知識をいかにして互いに関係づけ、私たちが生きるためにどのように活用しうるのかを探究する。
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12/24(火)13:00-18:00
第1講 オリエンテーション。自己紹介。本講義の概要説明。
第2・3講 いまから約20年前(1990年代初頭)の思想と社会の状況を回顧し、
それがどのような意味で時代のターニングポイントであったのかを
考察する。
12/25(水)10:30-18:00
第4・5講 「脳」「意識」「知性」をめぐる考察。20世紀以降の脳科学、神経科学、
心の哲学、認知科学、人工知能、その他の研究が切り開いた地平を
概観し、私たちはこの宇宙の中でいかなる存在であるのかを考える。
第6・7講 「生命」とは何かという問題を扱う。ロボット、フランケンシュタイン、機械
と人間との関係、人工生命等に関わる、現実と想像力の哲学的な視
点から考える。
12/26(木)10:30-18:00
第8・9講 「情報」をそもそもどう考えればいいのか。情報工学的な「情報」 概念
を相対化し、生きた世界の中で「情報」概念を考えるためには何が必
要かを検討する。そこから「コンピュータ」や「ネットワーク」というものを
根本から見直すことを試みる。
第10・11講 グローバル資本主義の中で市場と産業の論理がすべてを決定してし
まうかのような現状を見据えつつ、未来へとつながる自由と希望の原
理を模索する。
12/27(金)10:30-18:00
第12・13講 これまでの議論について、受講者からの質問・問題提起に対して応答
する。
第14・15講 本講義全体のまとめと、最終的な試験を行う。
吉岡洋(京都大学大学院文学研究科教授)
美学・メディア理論
美学、現代思想が専門。専門の研究のみならず、展覧会の企画・運営、雑誌の編集など、社会の様々なフィールドで活躍。世界メディア芸術コンベンション2012では座長を務める。
WEBSITE: Space in CyberSpace
1993年、ぼくは室井尚氏との共著で『情報と生命』という本を出した。この本は「新曜社ワードマップ」という、それ自体が「情報化時代のキーワード集」的なシリーズのひとつとして出版されたものだが、その内容はキーワードを分かりやすく解説するのとは反対に、むしろ読者の常識を撹乱するために、知っていると思っている言葉や概念の中にパラドックスを見出してゆくことを企んだものだった。
それから20年。「情報」と「生命」をめぐる私たちの技術環境は大きく変化し、それと共に知的な環境も変質した。あえて単純化を恐れずに言うならば、「生命」は「情報」になってしまい、「情報」は「生命」を失いつつある。生体工学的な生命観が社会の隅々まで広がり、生命はデータあるいはファクトとしての「情報」へと還元されテクノロジーによって管理されるようになった一方で、私たちは巨大な産業が配布する情報端末に縛り付けられた「ユーザー=奴隷」へと成りさがり、コンピュータやネットワークを通して自分を変化させ自由になるための想像力を、見失いつつあるのではないだろうか?
社会は「安心」「安全」を求めてシステムを完備し、学問の世界でも専門化(オタク化)が進行するのに伴って、思想や批判的思考はその力を失ってきたように、ぼくにはみえる。この「失われた20年」——ぼくにとっては大学教員としてのキャリアとほぼ重なり、学生の多くにとっては、たぶん物心ついて以来これまでの人生と重なる期間——にケリをつけ、真に新しい時代に歩み入るための知的トレーニングを、この講義では行いたいと考える。
『情報と生命』再考〜構造主義以降の思想 12月24-27日
担当講師より
開催場所
担当講師
内容/スケジュール
日本丸訓練センター 第一教室
JR根岸線、横浜市営地下鉄「桜木町」駅下車 徒歩5分
みなとみらい線「みなとみらい」駅または「馬車道」駅下車 徒歩5分
終了しました。